10億分の1
技術力

航空機には、自動車の約30倍、「10のマイナス9乗以下」という厳しい安全基準が課せられています。要するに、10億時間の飛行で1回の故障しか許されないのです。これは、「8200年間、毎日無作為に選んだ航空機に乗って、一度事故に遭うかどうか」という確率。雨や鳥などの自然要因はもちろん、発生確率の極めて低い隕石衝突リスクまで想定します。目標が高ければ高いほど、エンジニアは知恵を絞り、新しいイノベーションが生まれる。ここでは、私たちが関わる航空宇宙産業の技術にまつわるトピックスを紹介します。

 

部品数100万点の、
巨大な超精密機器。

自動車の部品点数は、1台あたり約3万点。それに対し、航空機は約100万点。ゆえに自動車の5〜10年に対し、航空機は同型モデルが30〜40年間は製造されます。そして、20メートルを超える大きな部品もある巨大製品であるにも関わらず、5/100mmの誤差も許されない厳しい世界なのです。

ハイジャックや
バードストライクまで想定する。

「コックピットの扉は、銃弾が貫通しないか」「鳥がぶつかってエンジンが片方止まったら何km飛べるか」「貨物室で爆弾が爆発した時、乗客に被害が及ばないか」「不時着で、乗客全員を降ろすのにかかる時間は」など、安全性実現のため、バーチャル&リアルでシミュレーションしています。

究極の空力形状で、エンジンの
ポテンシャルを引き出す。

国産新型旅客機は、ライバルと同じメーカー製の最新鋭のエンジンを使っています。しかし、エンジンの特性を最大限引き出す空力形状を設計したことで、ライバル社より2割増しの燃費性能を実現しました。この旅客機の部品の7割は旅客機で実績のある海外製ですが、同じ部品を使っても、形状やデザインで性能を向上させることが可能なのです。

航空機業界を歩けば、
スペシャリストに当たる。

航空宇宙産業には、さまざまな技術領域があります。例えば、設計分野では、新製品を生み出すための開発設計、部品交換など改修のための維持設計があります。また、安全性解析ひとつとっても、強度解析、構造解析、流体力学を応用した空力の解析など、多岐に渡ります。つまり、それらの領域の数だけスペシャリストがいるということなんです。

モノづくりのやりがいが
実感できる。

電話やメールで下請けメーカーにモノづくりを依頼して、仕上がりをチェックする。実は、そんなワークスタイルのエンジニアは多いのです。当社では、自分で考え、モノづくりができます。そのやりがいは超大手企業にも負けません。旅行の時、「この飛行機はパパが作ったんだよ」と家族に自慢する社員もいるくらいです。

「1人1台飛行機」も
夢じゃない。

「空飛ぶクルマ」なんて、まるで昔マンガやSFで見たような世界。でも、実際に自家用小型ジェット機の開発は進んでいます。20年前、スマホの登場を想像しなかったように、この先、航空機はとんでもない進化を遂げる可能性を秘めています。考えたものが形になり、安全に、快適に空を飛ぶ。夢の航空機づくりに、ともにチャレンジしましょう。

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